2012年11月
スカイカイトを用いた発電システム
フ ラウンホーファーIPA(生産技術・オートメーション研究所)は、スカイカイトの引張力を用いた、500m以上の高度の強風のエネルギーを電力に変換する 発電システムを開発しました。高高度では風速が増加、しかも安定することを利用。風力発電よりも建設費が少なく安定した電力供給が望めます。
繊維強化プラスチック射出成形用の離型薄膜を開発
フ ラウンホーファーIFAM(生産技術・応用マテリアル研究所)は、大型部品や曲面にも適用可能な、繊維強化プラスチック射出成形用の離型薄膜を開発しまし た。弾性変形性のよいポリマー薄膜に離型剤をコーティングした後に、プラズマ加工でコート剤の表面分子を不活性化。曲面にも適切に離型薄膜を付着させるこ とが出来、しかもコート剤の残留物が残りません。
双方向マイクロディスプレイの開発
フ ラウンホーファーCOMEDD(有機材料・電子デバイス研究センター)とフラウンホーファーIOSB(オプトエレクトロニクス・システム技術・画像処理研 究所)は、装着者の目の動きで操作出来るインタラクティブHMDを開発しました。新型CMOSチップに光検出器とOLEDマイクロディスプレイを統合し、 画像の読み込みと再現の両方が出来る、双方向ディスプレイとして機能します。
緊急時の効果的な処理のためのチェックリスト
フ ラウンホーファーFIT(応用情報技術研究所)は、停電などの緊急時に緊急通報受理機関が参照出来る、役割ベースのチェクリストを提示するソフトウェアを 開発しました。個々の部署が処理しなければならないテーマだけではなく、他の部署や機関と協調しなければならないテーマも効率的に行えるように提示され、 これらの機関が行程管理機関として機能するために役立てます。
低光量CMOSセンサーの開発
フ ラウンホーファーIMS(マイクロエレクトロニックサーキットシステム研究所)は、 低光量の画像の読み取りが可能な、単光子アバランシェ光検出技術ベースの新しいCMOSを開発しました。光電子増幅効果を利用している上、各センサーに集 光用のマイクロレンズを付け、感度を更に改善。しかもデジタル信号は直接マイクロチップに送られるため、アナログ信号加工が不要となります。
ゴム廃材から高品質材料をリサイクリングする技術
フ ラウンホーファーUMSICHT(環境・安全・エネルギー技術研究所)は、ゴム廃材をタイヤ、はねよけ、ハンドルなどに利用可能な高品質材料へリサイクル する技術を開発しました。微細化した粉末状ゴムと粉末エラストマーを熱可塑性プラスチックに混合。ニーズに応じて弾性、破断ひずみや硬さが調整可能で、ま た、加工に要するエネルギーや資源コストを低減することが出来ます。
脳圧センサの開発
フ ラウンホーファーIBMT(生物医学技術研究所)は、脳圧を測定する小型センサを開発しました。貴金属の容器を用いて生物的適合性と防水性を保ち、容器内 の可動式の金属薄膜で脳内の圧力変化を検知します。体外計測器は計測値を無線パルスで受信するだけではなく、体内センサを作動させる機能も持ち合わせてい るため、センサには電池が不要となり、交換手術の頻度が減少します。