2016年プレスリリース

Fraunhofer ICT

断熱と蓄熱を兼ね備えたPCM内蔵壁体

1.12.2016

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断熱材は太陽熱を遮断し屋内を涼しく保ち、潜熱蓄熱材(PCM)を使えば吸収・蓄積した熱を、外気温が低下したときに取り出すことができます。これらの機能を併せ持った外壁を実現すべく、フラウンホーファーICTは従来の発泡性断熱材と潜熱蓄熱材(PCM) の蓄熱性を組み合わせた建材を開発しました。
マイクロカプセルとして使用可能な蓄熱素材は塗料や漆喰に混ぜ込むこともできますが、壁自体に内蔵することで壁の厚さはそのままに多量の蓄熱素材を使用でき高い効果が得られます。また、充分な量のPCMを使用することは、その効果をより長期的に持続させます。

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Kombination von Isolierung und thermischer Masse

Fraunhofer ILT

レーザーによる微細構造体のエッチング

25.10.2016

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超短パルスレーザーは非常に小さい構造物への加工を可能にしました。超短パルスレーザーの焦点を直径数マイクロミリに絞りガラス体を通過させることで、非常に微細な穴の精密加工やマイクロ流体システムのエッチング、さらには切断面に非常に滑らかな切込みを入れることが可能になります。フラウンホーファーILTは、将来的な工業プロセス適用に向け透明な素材における超短パルスレーザー加工の効果を研究しています。既に様々なガラス素材での選択レーザー誘起エッチング(SLE)による実験を行い、今後は2019年までプロセスへの理解を深めるための研究が続けられます。10 µm以下の構造を生成できるこの技術は、半導体など様々な分野での応用が期待されています。

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Etching microstructures with lasers

Fraunhofer IWS

金属と強化複合材料のハイブリッド接合

11.10.2016

© Photo Fraunhofer IWS

さまざまな特性を持つ素材を組み合わせることで、軽量で強く、耐久性のある部品を生産することができます。金属と強化複合材料のハイブリッド接合は、自動車・航空産業を始めとしたさまざまな分野でトレンドとなっています。
ハイブリッド構造の接合は単一素材の接合に比べて複雑であり、充分な質と強度を持った接合には、それぞれの素材特性を考慮した接着剤と接着方法が必要です。フラウンホーファーIWSでは、金属シート同士を接着するために開発していた接合のノウハウを生かし、繊維強化熱可塑性プラスチックと金属の接合技術を開発しました。この方法では、金属シートの差込口に繊維強化熱可塑性プラスチックを差し込み、ファイバーレーザを使い複合材料を溶接します。

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Doing more with less – Lightweight constructions by hybrid joints

Fraunhofer IWS

材料効率と乗客の快適性を両立した鉄道車両

19.9.2016

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近年の鉄道車両生産においては、材料使用量の削減、フレキシブルな生産工程、利用者の快適性の3点が重視されています。フラウンホーファーIWSは、レーザー溶接を用いて車両部品を減らし車体を軽量化しました。また、フラウンホーファーIVIは車両における乗客の動線を分析・シミュレーションするシミュレーションソフトウェアを開発しました。車両デザインを最適化し、設計段階から乗客の動線を考慮した車両により乗降時間は短縮され、乗客にとって鉄道利用が更に快適なものとなります。

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Efficient railway vehicle bodies

Fraunhofer ILT

超短パルスレーザーによる繊維強化部品の構造化とコーティング除去

18.7.2016

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航空産業で長年使われてきた繊維強化複合材料が、自動車や医療工学、建築など他のセクターでも利用されるようになってきました。
超短パルスレーザーを使った加工では、エポキシ樹脂を含むことの多いマトリックス材を隣接繊維にダメージを与えることなく、任意の深度と範囲でアブレーションを行い完全に除去したりすることができます。この技術を使えば、複雑な形状や立体的な部品もレーザープロセスによって加工することが可能になります。航空宇宙産業にとって、隣接する構成部分に負担をかけずに表面加工ができることは魅力的です。この方法は接合や金属化にも有効で、環境に有害な物質を使わずに銅メッキを行うことができます。

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Using ultrashort pulsed laser radiation to structure fiber-reinforced components and remove their coatings

Fraunhofer ILT

選択的レーザー溶融法(SLM)に基づいたモジュール式プロトタイプ製造によるガスタービン開発のスピード化

6.7.2016

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タービン翼の開発は長いリードタイムを要するものでした。選択的レーザー溶融法(SLM)に基づく新しいモジュール式プロトタイプ製造は、そのスピードアップを可能にします。
長時間にわたりエンジンの熱に晒されるタービン翼は、内部に冷却構造を必要とします。この構造の模型を作るため、選択的レーザー溶融法(SLM)を使い形成された複雑な形状のパーツをろう接し繋ぎ合わせるという3Dプリンターのような方法が開発されました。
例えば、高温のガスを動翼に送るタービンハウジングに固定されたガイドベーンは、ふたつの大きな土台と冷却構造を持った翼部分からなります。これらの部分が別々に作られるモジュール生産工程ではテスト過程からのフィードバックを素早く設計エンジニアに届けることが可能です。
このようなモジュール生産工程は、他の部品にも応用することができるでしょう。複雑で可変性のあるパーツに選択的レーザー溶融法(SLM)を使えば、現在のレーザー溶融プロセスには大きすぎる形状も製造することができます。

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Modular Prototype Production with Lasers Enables Faster Gas Turbine Development

Fraunhofer ICT

CTスキャンによるレドックス・フロー電池の分析評価

2.6.2016

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レドックス・フロー電池(RFB:Redox Flow Battery)は容量部と出力部が独立しているため、需要に応じた出力に対応することができます。そのため、出力変動の抑制や余剰電力の蓄積が必要な再生可能エネルギー利用向けの技術として期待されています。
その一方で、電池の主要部であるセルスタックがシステムの密閉された構造内にあり、セル部分の検査をするためには電池を分解しなければならないという難点がありました。フラウンホーファーICTはCTスキャンを使ってさまざまな大きさのセルスタックを分析評価する方法を確立しました。電池を分解することなく欠陥を探すことが可能なこの方法は、新しいセルスタックの開発や製品の品質コントロールへの応用が期待されます。

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Hoch aufgelöste 3 D Computertomographie beschleunigt Entwicklungen bei Redox-Flow-Batterien

Fraunhofer IWS

スキャナミラーを自在に制御するコントロールシステム

18.4.2016

© Photo Fraunhofer IWS

高速かつ自在なレーザー光線の走査にはガルバノミラーが使われます。フラウンホーファーIWSは、ガルバノメータを中央制御システムから直接制御できる電子システムを開発しました。これにより制御過程が簡略化されるだけでなく、複数のミラーが同時に方向を変えレーザー光を照射します。
フィールドバスシステム「EtherCAT」を使ったこのシステムは、線形、キュービック、スプラインの3種類の補間により異なるバスサイクルを可能にします。精密な補間やオーバーサンプリング機能、イメージ補整などの機能を備えており、様々な製造元のガルバノメータに対応することができます。この電子システムを使えば、動作指令に対し遅延のない継続的な動作が可能になります。

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Highly-dynamic scanner mirrors easier to control

Fraunhofer IWS

反射率の高い金属を加工する出力1kWの緑色レーザー

21.3.2016

© Photo Fraunhofer IWS

導電性の高い銅やアルミ、金といった金属は反射率が高いため、加工時のレーザーを反射するリスクがあり赤外線領域での作業を困難なものにします。フラウンホーファーIWSの開発した出力1kW波長515nmの緑色レーザーで、導電性の高い物質の溶接・切断もレーザーで行うことが可能になり、電気自動車や電力といった分野での活用が期待されます。

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“Green” laser with 1 kW power in cw operation utilized for processing highly reflective metals

Fraunhofer ILT

選択的レーザー溶融法(SLM)のプロセス技術と新素材

1.3.2016

© Photo Fraunhofer ILT

マグネシウム合金、銅合金など、亀裂が入りやすく溶接の難しい金属でも選択的レーザー溶融法(SLM)を使えるようにする特殊な加工技術は、選択的レーザー溶融法(SLM)の新しい分野への適用の可能性を切り開きます。
選択的レーザー溶融法(SLM)を使えば、インプラント用などオーダーメイド設計の複雑な構造物をコストの増加なく製造することができます。人体に吸収されるという特性を持つマグネシウムは既にインプラントにも利用されていますが、これを細孔構造にすることで新しい骨状の物質がインプラント内に成長し、同時に金属構造は体内に吸収されるという効果が得られます。
また、アルミニウムより30%軽量のマグネシウムを用いて1/4スケールのオートバイのトリプルクランプをテスト製造することで、より軽く強い部品製造への応用可能性を示しました。選択的レーザー溶融法(SLM)の新しい加工技術は、医療工学や航空産業などの分野で利用が期待されます。

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SLM with optimized processing technique and new materials: magnesium alloys pave the way for new application areas

Fraunhofer ICT

高圧レジントランスファーモールディング(HP-RTM)成形技術を用いたCFRP製ホイールの生産

23.2.2016

© Photo CARIM

自動車の性能や安全性が向上するにつれ車体の重量は増加してきました。一方、ガソリン消費や二酸化炭素排出量の抑制には車体の軽量化が必要であり、部品素材の軽量化はいまや自動車業界の中心的課題となっています。
フラウンホーファーICTが企業や研究所から成るEUの国際プロジェクトチームとともに商業化に取り組んでいるCFRP製ホイールは、アルミニウム製のホイールに比べ30~50%軽く、機械的性能にも優れています。高圧レジントランスファーモールディング(HP-RTM)成型技術を用いた、短いサイクルと低コストでの生産を可能にする自動化された製造工程は、従来のアルミ製ホイールに対する十分な競争力を備えています。

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Full carbon wheel manufactured with HP-RTM process