2020年プレスリリース

Fraunhofer IPT

ARを活用した繊維強化プラスチック(FRP)製品のマニュアル作業支援 

3.3.2020

© Photo Fraunhofer IPT

繊維強化プラスチック(FRP)製品の製造には、手作業による工程が依然として含まれます。繊維強化材料の半製品は、ずれの無いように厳密に位置と方向を合わせることで、ラミネート工程や硬化を経て、必要とされる基準を満たす強度と柔軟性を得ることができます。中小企業では紙ベースの指南書を基に、担当者が技術を習熟する必要がありました。宇宙航空業界などの大企業では半製品の位置を金型に投影するレーザー投影システムが使われていますが、高額なコストやアプリケーションの柔軟性が課題です。

フラウンホーファーIPTが開発した市販のスマートグラス向けのソフトにより、技術者はスマートグラスを着用しながら実際に作業することで、ARを通じて繊維層やプリプレグ製品の合わせ位置を半製品上に直接確認することができます。技術者にAR環境で実際のプロセスを示しながらひとつひとつ指南するだけでなく、必要に応じて作業を記録する機能も付いており品質保証の目的にも利用可能です。

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Augmented reality system facilitates manual manufacturing of products made of fiber-reinforced composite materials

Fraunhofer IWS

付加製造によるロケットエンジン -超小型ロケットマイクロランチャー用エアロスパイクノズル搭載 

12.2.2020

© Photo Fraunhofer IWS

イギリスやドイツを始め欧州各国で開発が進んでいるマイクロランチャ―は、350㎏までの観測機器を積載でき、観測機器や小型衛星の打ち上げに利用可能です。フラウンホーファーIWS はドレスデン工科大学と協力してマイクロランチャ―用エアロスパイクノズル搭載のロケットエンジンをレーザー粉末床溶融結合法(L-PBF)と呼ばれる付加製造プロセスにより試作しました。

従来のフライス加工では実現できなかった複雑に設計された内部の冷却システムは、選択的レーザー溶融法(SLM)で一層一層溶融される金属粉を使って1㎜幅の冷却チャンネルを作りあげてゆきます。このエンジンを使えば、従来のエンジンと比べ燃費は30%抑えることができます。

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Additively manufactured rocket engine features an aerospike nozzle for microlaunchers

Fraunhofer ILT

レーザー穿孔による濾過フィルターでマイクロプラスチックを除去

23.1.2020

© Photo Fraunhofer ILT

マイクロプラスチックは日々下水や環境の中に流入しています。ドイツだけでも、年間333,000メートルトンが環境の中に流入していると考えられているマイクロプラスチック。下水や環境への流出を防ぐためには、下水処理プラントは微細プラスチックを効率的に除去しなければなりません。
ドイツ連邦教育・研究省(BMBF)の助成を受けた産学連携プロジェクト「SimConDrill」では、マイクロプラスチックを除去する濾過フィルターを開発しています。レーザー穿孔を使った極細の穴を持つフィルターは。10 μm 程度のプラスチック片を取り除きます。現在は厚さ200μmの金属ホイルに直径10μmの穴を空けますが、コスト低減を目指し、100以上のビームを使うマルチビームプロセス利用の可能性も研究しています。更に、サイクロンフィルター方式を採用することで、大量の水処理が可能になります。
2021年まで続くSimConDrillプロジェクトでは、今後はプロセスのスケールアップにより産業用途に向けた開発を進めます。

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Cleaning water with laser-drilled filters: SimConDrill project nominated for Green Award

Fraunhofer ILT

速く確実な燃料電池の製造に向けたレーザー技術の応用

15.1.2020

© Photo Fraunhofer ILT

燃料電池の使用は電気自動車への転換や再生可能エネルギーの幅広い導入という面からも大きな関心を集めています。たとえばトヨタ自動車とヒュンダイがすでに実用化している燃料電池車は蓄エネルギーに優れており、充電よりもはるかに短い時間で水素を充填することができます。

レーザー技術の導入は、部品の切断や溶接のみならず燃料電池のあらゆる製造工程において効率を高めます。燃料電池のプロセスチェーン全体においてレーザーの応用が期待されますが、例えば双極プレートの製造の場合、典型的な燃料電池は約200枚の触媒をコーティングしたプレートを電極として使用します。燃料電池ひとつにつき水素を密閉するための結合部分は200メートルに及びます。

このような分野での更なる研究に取り組むため、産学連携プロジェクト「CoBiP」では、今後3年間にわたり連邦経済エネルギー省 (BMWi)の助成を受け、フラウンホーファーIPT、ILTのほか、複数の企業等が参加し、高効率かつ高品質な自動化ソリューションの確立を目指します。

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Laser Colloquium Hydrogen LKH2: fast and reliable fuel cell manufacturing